年齢と共に変わりゆくホルモンと肌の関係
みなさんは、年齢ごとにお肌の悩みが変わったと思ったことはありますか?
今まではできものができやすかったのに、今の悩みはシミに、、、だったり、脂性肌から乾燥肌になってしまったなど、経験したことがあるかもしれません。
実は、それは年齢によるホルモンバランスの変化によるものかもしれません!
今回は、ホルモンバランスとお肌の関係について、ご紹介していきます。
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目次
様々なホルモンとお肌の関係性
一度は耳にしたことがある「ホルモン」という言葉。
そもそもホルモンとはどういったものなのか、みなさんはご存知でしょうか?
内分泌腺という場所から作られるたんぱく質のことで、このホルモンが体のいろいろな機能の調節を行っています。
ホルモンが働くことによって、気温の変化と関係なく人の体温が一定に保たれたり、生命を維持するために空腹を感じたりすることができる、とても重要な役割を担っています。
その中でも、お肌とのかかわりが深いホルモンをご紹介します。
1. エストロゲン
エストロゲンとは、女性ホルモンのひとつで、卵胞ホルモンとも呼ばれています。
女性らしい丸みを帯びた体への成長を促したり、自律神経を調節する役割があります。
また、エストロゲンのはたらきが活発な状態の場合、コラーゲンの生成を促してくれるので、肌を若々しく、潤いのある状態に整えてくれます。
そのため「美肌ホルモン」とも呼ばれています。
逆に、エストロゲンが低下してしまうと、お肌のハリや弾力、潤い、髪のツヤが失われ、乾燥やシワが目立つように…
2. プロゲステロン(黄体ホルモン)
プロゲステロンは、エストロゲンと同様に女性ホルモンのひとつで、主に妊娠や月経周期を調整する役割を持っていますが、肌にも影響を及ぼします。
プロゲステロンが過剰になると、皮脂分泌が増えて、毛穴が詰まるようになったり、ニキビができやすくなってしまいます。
また、メラニン色素が作られやすくなり、シミや色素沈着、肝斑などのお肌のくすみの原因にもなります。
水分や栄養を蓄える効果もあるので、むくみやすくなってしまうのも特徴です。
3. テストステロン(男性ホルモン)
テストステロンは、男性に多く分泌されることで知られていますが、男性のみが持っているのかというと、そうではありません。
実は、女性の体内にも少量分泌され、筋肉や骨を強くして、脂肪を燃やしやすくする効果があるので、間接的にダイエット効果が得られることが期待できるホルモンです。
しかし、多く分泌されすぎてしまうと、男性的な特徴として体毛が濃くなったり、ニキビができやすくなってしまうので、バランスを保つことが大切です。
年代別のホルモンと肌の変化
ホルモンバランスが大切だということは、みなさんもご存知かと思います。
しかし、ホルモンの分泌は一定というわけではなく、年代によって変化していきます。
そのため、昔と同じスキンケアをしても、今の自分には合わなかったり、親子で同じスキンケアを利用しても、使い心地が異なってくることがあります。
では、それぞれの年代でどのようなスキンケアを施すのが良いのでしょうか?
1. 思春期(10代前半~後半)
- ホルモンの変化
思春期にはテストステロン(男性ホルモン)が活発に分泌されます。
このホルモンは性別を問わず皮脂腺を刺激するため、皮脂分泌が増加します。 - 肌への影響
- 毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすい。
- 肌がテカリやすくなる一方、乾燥を感じることも。
- スキンケアポイント
- 過剰な皮脂を取り除くために、朝晩の洗顔を習慣化。ただし、洗いすぎによる乾燥を防ぐため、マイルドな洗顔料を選ぶ。
- 皮脂が多くても水分が不足しがち。軽めの保湿剤で肌を整える。
- サリチル酸やグリコール酸配合のアイテムで毛穴ケアを。
2. 妊娠・産後(20代後半~30代後半)
- ホルモンの変化
妊娠中はエストロゲンとプロゲステロンが急増しますが、出産後には急激に減少します。 - 肌への影響
- 妊娠中:
- シミやそばかすが増えやすい(メラニン活性化によるもの)。
- 肌が敏感になり、刺激を受けやすくなる。
- むくみや乾燥が気になる。
- 出産後:
- ホルモンバランスの乱れから、ニキビや吹き出物が出やすくなる。
- 肌のハリや弾力が低下し、疲れた印象に見えることも。
- 妊娠中:
- スキンケアポイント
- 妊娠中は刺激の少ない低刺激処方のスキンケアを選ぶ。
- 紫外線対策を徹底し、美白成分(アルブチン、トラネキサム酸など)の入ったアイテムを取り入れる。
- 出産後は保湿を最優先しつつ、ホルモンバランスを整えるために食生活や睡眠も意識する。
3. 更年期(40代~50代)
- ホルモンの変化
更年期にはエストロゲンが急激に減少します。 - 肌への影響
- 皮脂分泌が減り、肌が乾燥しやすくなる。
- コラーゲン生成が減少し、肌の弾力が失われる。
- 肌のバリア機能が低下し、刺激に弱くなる。
- ターンオーバーが遅れ、メラニンが蓄積しやすくなる。
- スキンケアポイント
- セラミドやヒアルロン酸、スクワラン配合の高保湿アイテムを活用。
- レチノールやビタミンC誘導体などの成分で弾力を補う。
- 刺激の少ないアイテムを選び、肌のバリア機能をサポートする。
4. シニア期(60代以降)
- ホルモンの変化
更年期を経て、ホルモン分泌がさらに低下。
肌のターンオーバーは一層ゆっくりになり、外部環境からのダメージを受けやすくなります。 - 肌への影響
- 極度の乾燥によるかゆみや粉吹き。
- たるみが顕著になり、フェイスラインがぼやけやすくなる。
- 血行不良によるくすみや黄色味が目立つ。
- スキンケアポイント
- 肌の水分と油分を補うため、フェイスオイルを活用。
- 血行を促進するための優しいセルフマッサージを取り入れる。
- 肌への負担を軽減するため、シンプルで栄養価の高いスキンケアに切り替える。
まとめ
今回は、ホルモンをお肌の関係性についてご紹介いたしました。
年代によって、必要なスキンケアもどんどん変化していきます。
その変化を楽しみながら、美しいお肌へと育てていきましょう。